ドブ窓の上、
鉄蓋の下。

天と地と。
月と鼈。
雲泥の差。

この窓を境にして
上と下では
想像を絶する
異なる世界が
広がっていた。

永年、臨界点を守ってきた
蓋は、
輪回転して、
こちらと、
あちらを、
行き来する
窓になった。

つたの絡まる
その窓は
でも、
もう、
そこにはいなくなって

空のように、
水のように、
炎のように、
緑のように、
闇のように、
光のように、

姿をあらわす。
「ドブ窓エレジーcorabo2003」

鉄蓋ー…牧志1992
板枠…首里鳥堀1990

溝の無くなった20kgの蓋と
セメントを掻き混ぜる平らな能力がなくなった板が
ここで出会った。
ちょうど10年前。

その後、お互いの存在の重さに堪えられなくなった
蓋と板は
5年前、離婚。

でも板の心身には
蓋の姿が
色濃く
焼きついていた。

return
mokuji
MOKUJI | WHATS NEW | FINE-ART | OBJECT | GARAGE | PRIVATE | INFO. | WORKS | PROFILE | LINKS | BBS |MAIL |NEW-BBS